ナンバーガールを沖縄で観た。(中)
*ナンバーガールのツアー「逆噴射バンド」のネタバレを多少含む可能性があります。
2019年10月。当選したことを知ったのは,大学の交差点前。信号待ちの間に確認した僕はその場で膝を地面につけて絶叫(ガチ)。本当に嬉しかった。崇拝し続けた伝説のバンドを生で観るチャンスがついに到来した。
詳細を確かめると会場は沖縄県那覇市にあるナムラホール。場所なんてどこでも良かった。ナンバーガールを観ることができるのなら。
その日のうちに飛行機のチケットを取り,ライブチケット代を振り込んだ。
ライブ当日までの日々,やはり心のどこかでナンバーガールを観ることができない気がしていた。僕が行く予定の沖縄公演の前で「やっぱり解散します。」とか,飛行機が豪雨で欠航になるとか様々なリスクを日々考えていた。そんな心配をしながら日々イヤホンからナンバーガールを流して生活を続けた。
そして2020年1月25日。ライブ当日の早朝から羽田空港へ行き,昼前の便で那覇空港へ向かった。心配なんてする必要なかった。彼らは音楽を続けていたし,旅客機も無事に那覇へ僕を届けてくれた。
那覇空港へ着いた僕はSuicaの使えないモノレールに乗りこみ,県庁前という名の駅まで向かった。1月の沖縄は暑い。ヒートテックの下着を着てきたことを後悔した。駅へ着いたらロッカーに大きな荷物を預けて,別で持ってきた小さなポーチにチケット,財布だけを入れて会場のナムラホールへ向かった。
会場は県庁前駅から徒歩で10分くらい。歓楽街のど真ん中にある。多数の無料案内所とキャバクラの中に佇んでいた。会場入り口に向かう途中に「鉄風 鋭くなって」が聴こえた。グッズ販売の場所でラジカセから流れているのだと思った。実際は違った。リハーサルの音だった。防音の甘い会場から漏れたこもったその音が僕が初めて生で聴いたナンバガのサウンドになった。
到着した時刻は15時半,開演2時間半前のナムラホールの周りには既に多くの人いた。殆どの人がグッズのTシャツを着ていた。缶ビールを飲む中年男性もどこか緊張した表情をした同年代の女性も。
僕もTシャツを購入した。ライブの記念にと思っていたが,沖縄の暑さに我慢できずコンビニで着てきたヒートテックシャツを脱ぎ,買ったTシャツに着替えた。黒地に赤い文字で「number girl」とプリントされたそれはシンプルなデザインでとても気に入った。多分これから何度も好んで着るだろう。
16時半。整列が始まった。チケットに記載されている整理番号順にファンをスタッフが並べ始めた。僕の整理番号は50番。強運だった。伝説の復活を目の前で観ることを許されたのだった。
17時会場開始。ざわめくファンの集団。僕も思わず生唾を飲み込んだ。緊張した行列がゾロゾロと会場へ足を踏み入れた。
つづく。
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