ナンバーガールを沖縄で観た。(上)
*ナンバーガールのツアー「逆噴射バンド」のネタバレを多少含む可能性があります。
2020.1.25 沖縄県は那覇シティー,ナムラホールにて,僕は昨年17年ぶりに復活をしたナンバーガールのライブを観ることができた。
きっとこの日の事を生涯忘れることは無いであろう。そんな事が言えてしまうほど素晴らしかった。
僕がナンバーガールの存在を知ったのは高校1年生,16歳の時である。未だに憶えているあの衝撃。YouTubeを何となく漁ってたら出てきた札幌でのラストライブの映像。曲は「Omoide in my head」。
独創的かつ奇妙な向井秀徳のMCに困惑していたら3,4分が経過していた。そして「福岡市博多区から参りました。ナンバーガールです。ドラムス,アヒトイナザワ。」この言葉の後に鳴り響くドラムの音。そこに重なるベースと2本のギターの空気を斬るような音。フォーカウントを合図に泣き出す楽器,規格外なハウリング。半暴徒化した観客。スマホの画面に釘付けになった。そのライブを構成するもの全てが僕を虜にした。高校1年生,まだバンド,音楽を始めて間もない僕がその後自分なりのロックンロールの形を構成する上でナンバーガールから受けた影響は大きいことは言うまでもない。
カルト的に拝み,日々聴いてきた伝説のバンド「ナンバーガール」はついこの前まで過去のモノだった。その事実は悲しくもあるが,物心つく前の解散を残念に思う気持ちは正直あまりなかった。彼らが生み出したサウンドをこれからもずっとイヤホンから聴いていくことを受け入れていた。そうは言いつつも当時のあの熱気をやはり肌で感じてみたいと心のどこかでは思い続けていた。
しかし,去年の2月にコトは動き出した。ナンバーガールは活動を再開したのだ。当時受験生だった僕は勉強に身が入らずに惰性でスクロールを繰り返していたTwitterでその事実を知る。信じられなかった。叶うはずのない夢,ナンバーガールのライブを生で観るということが実現する可能性ができたこと。伝説をこの目で見れるかもしれないということ。
あの日から約1年間,ライブに応募してはハズれ,フェスは予定が合わなく行けず,そんな調子が続いた。「復活したならいつかは観れる」と最初は軽く考えていたがある日ふと思ったのである。
「あれ?あの人達ならまたいつ解散してもおかしくないんじゃないか..?」と。
そう思った矢先に開始したナンバーガールのツアー「逆噴射バンド」の抽選。とりあえず全公演に応募した。行ったことないような地,行くことが困難と思われる場所も含め本当に全公演に応募した。正直当たるなんて思ってなかった。彼らは知名度と人気に似合わない小さなキャパの会場でライブをする。そこにファン全員が収まるはずもなくその倍率はおそらく数十倍となっているであろう。
やはり僕の中ではまだもう観ることができない伝説の存在のままだった。
運命の当落発表の日。とか言いつつもメールの通知で思い出したのだった。期待はせず,でも少し緊張しながらメールを開き,チケットぴあにログインして当落を確認..。
そこには「当選」の文字が。
つづく。
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